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クロノグラフの使い方|基本操作から種類別の応用まで

クロノグラフの使い方|基本操作から種類別の応用まで

はじめに

クロノグラフは、腕時計にストップウォッチ機能を内蔵した計時機構です。 右側のプッシュボタン(開始・停止・リセット)で中央のクロノ秒針や積算計を操作し、経過時間を測定します。

名称はギリシャ語で「時間」を意味する Chronos と「記す」を意味する Graphos に由来し、 本来は「時間を記録する装置」を指します。19世紀初頭にフランスで発明され、 1840年代にはスタート/ストップ/リセットを制御するカム機構が登場し、現代クロノグラフの原型が確立されました。

現代のクロノグラフでは、センターの長い針(クロノグラフ針)が秒単位の計測を担い、 文字盤内の小さなインダイアルが分積算計・時積算計・スモールセコンドを担当します。 短時間のラップから長時間の経過測定まで、1本の腕時計でこなせるのが魅力です。

本ページでは、まず基本操作(スタート/ストップ/リセット)と針の読み方を整理し、 次に機能別の種類(フライバック、ラトラパンテ、1プッシュ型など)や、 スケール活用法(タキメーター・テレメーター・パルスメーター)を解説します。

※ 一部モデルでは停止せずにリセットすると故障の原因となるため、必ず「停止 → リセット」の順に操作してください。

基本のポイント:
  • 右上ボタン=開始/停止、右下ボタン=リセット(2プッシュ式の一般例)
  • 中央の細長い針=クロノ秒針、サブダイヤル=分・時の積算計(配置はモデルにより異なる)
  • ねじ込み式ボタンはロック解除 → 操作 → 再ロックを徹底(防水維持のため)
クロノグラフの基本構成と歴史的イメージ
クロノグラフの基本操作

スタート・ストップ・リセット

一般的なクロノグラフは2プッシュ式です。
Ⓐ右上ボタンで「スタート/ストップ」、Ⓑ右下ボタンで「リセット」を行います。

計測を開始すると、中央のクロノ秒針が動き、サブダイヤルの30分計・12時間計(モデルによって異なる)が連動して経過時間を記録します。

1プッシュ式モデル

ヴィンテージの一部やパイロット用などに見られる1プッシュ式は、ひとつのボタンで 「スタート → ストップ → リセット」を順番に切り替えます。

Tips:
  • 計測中にリセットを押すのはNG(クロノグラフ機構を損傷する恐れあり)。
  • 必ず「停止 → リセット」の順で操作してください。
  • ねじ込み式プッシュボタンはロック解除 → 操作 → 再ロックを忘れずに。
クロノグラフの基本操作(プッシュボタン配置)
針の読み方と積算計

クロノグラフの計測結果は中央のクロノ秒針と、 文字盤内にある積算計(サブダイヤル)によって読み取ります。 モデルにより配置や仕様は異なりますが、ここでは基本的な役割と読み取り方を紹介します。

中央のクロノ秒針

文字盤の中央から伸びる長い針。 スタートで動き出し、ストップで停止。 リセットすると瞬時に12時位置に戻るのが特徴です。

中央のクロノ秒針

積算計(サブダイヤル)

クロノ秒針で計測した時間を分単位・時単位で表示する小ダイヤル。 代表的には「30分積算計」「12時間積算計」があります。 また、通常の秒針表示用にスモールセコンドを備えるモデルも多く見られます。

クロノグラフの積算計(サブダイヤル)

読み取りの例

例えば、針の位置が以下の通りだった場合:

  • クロノ秒針:20秒地点
  • 30分積算計:7分地点
  • 12時間積算計:1時間地点

→ この場合、計測時間は1時間7分20秒となります。

クロノグラフの読み取り例
Tips:
  • 積算計はモデルごとに配置や最大計測時間が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
  • スモールセコンド(通常秒針)とクロノ秒針を混同しやすいため、動作タイミングで見分けましょう。
クロノグラフの種類(機能別)

スタンダードクロノグラフ

最も一般的なタイプ。スタート → ストップ → リセットの順で操作します。
計測の基本はまずここから。日常のラップ取りや作業時間の管理に最適です。

スタンダードクロノグラフの例

フライバック(Flyback)

停止せずに即リセット→即再スタートが可能。
連続するラップ計測や航空用途で威力を発揮します。

フライバッククロノグラフの例

ラトラパンテ(スプリットセコンド)

2本のクロノ秒針で途中経過(スプリット)を記録。
同時進行する複数のタイムを追う競技やイベントで活躍します。

ラトラパンテ(スプリットセコンド)の例

1プッシュクロノグラフ

ひとつのボタンでスタート → ストップ → リセットを順送り。
ヴィンテージやミリタリー系で見られる伝統的な形式です。

1プッシュ(モノプッシャー)クロノグラフの例
Tips:
  • フライバックはリセットの瞬間に針が跳ね返る独特の動作が魅力。
  • ラトラパンテは複雑機構ゆえ、メンテナンス費用が高めの傾向があります。
  • 用途(日常/スポーツ/航空/レース)に合わせて、機能と操作性で選ぶのがおすすめ。
スケールの活用(タキメーター・テレメーター・パルスメーター)

タキメーター(Tachymeter)

クロノグラフと最も結びつきの強いスケール。
一定距離(通常1km)の走行時間から平均速度を算出できます。 モータースポーツやレーシングに欠かせない機能として愛用されてきました。

使い方

スタート地点でクロノを開始し、1km走行後にストップ。 秒針が指すタキメータースケールの数字が平均時速となります。

タキメータースケールの例

テレメーター(Telemeter)

光と音の到達時間の差を利用し、距離を割り出すスケール。 戦時中には砲撃の距離測定に、現在では雷までの距離を測る例が有名です。

使い方

閃光を見た瞬間にクロノをスタートし、音が届いた時点でストップ。 秒針が指す目盛りが発生地点までのおおよその距離(km)を示します。

テレメータースケールの例

パルスメーター(Pulsometer)

医師が患者の心拍数をすばやく測定するために使われたスケール。 30拍や15拍など、指定回数の脈を数えて時間を計測します。

使い方

脈をとり始めたらクロノをスタートし、指定回数(例:30回)の鼓動でストップ。 秒針が指すスケールの数字が1分間の心拍数を示します。

パルスメータースケールの例
注意点とメンテナンス

クロノグラフは通常の時計より部品点数が多く繊細な機構を持つため、取り扱いには注意が必要です。 無理な操作やメンテナンス不足は故障の原因となります。

  • 必ず「停止 → リセット」の順で操作(動作中リセットは故障リスク大)
  • ねじ込み式プッシュボタンは確実にロック(防水性能維持のため)
  • 強い衝撃や磁気はクロノグラフ針のズレ・停止不良を引き起こす

また、機械式クロノグラフは数年ごとに定期オーバーホールを受けるのが理想です。 専門技師による分解・注油・調整により、長期的に精度と操作感を維持できます。

クロノグラフのメンテナンス
まとめ

クロノグラフは「ただのストップウォッチ機能」ではなく、多彩な計測を可能にする腕時計の代表的複雑機構です。 スタート/ストップ/リセットのシンプルな操作から始まり、積算計の読み取りやフライバック・ラトラパンテといった高度な機能、 さらにはタキメーター・テレメーター・パルスメーターといったスケールの活用まで、奥深い世界が広がっています。

実用面ではスマートウォッチやスマホに置き換えられる部分もありますが、 クロノグラフを使って時間を計る行為そのものが楽しみであり、機械式時計ならではの魅力でもあります。 また、コレクションや投資の観点でも、クロノグラフは人気が高いジャンルです。

これからクロノグラフを選ぶ方は、自分がどんなシーンで使いたいかを想像するとモデル選びの参考になります。 レースに憧れるならタキメーター、歴史を感じたいならテレメーターやパルスメーター、日常用途ならシンプルな3カウンター。 ぜひ「使う楽しみ」と「所有する喜び」の両面から、クロノグラフを味わってみてください。

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